不動産の購入時に利用できる住宅ローンの種類とは？選ぶ際のポイントも解説

不動産は高額であるため、購入の際は住宅ローンを利用することが一般的です。
けれど、住宅ローンにはさまざまな種類があるので、どのように選んだら良いのか悩んでしまうことがあるでしょう。
そこで今回は不動産の購入を検討されている方に向けて、住宅ローンの種類や選び方について解説します。
金利のタイプも解説しますので、ぜひご参考にしてください。

不動産を購入する際に利用できる住宅ローンの種類とは

住宅ローンは、住宅を購入する際に利用できるローンです。
居住用の不動産を購入する際は、基本的に住宅ローンを利用することになるでしょう。
住宅ローンの返済は長期間続くので、ご自身に適した商品を選ぶことが大切です。
けれど、住宅ローンにはさまざまな種類があるので、どれを選んだら良いのかわからなくて困ってしまうことも多々あります。
そのため、不動産を購入する際は、住宅ローンの知識を深めておくことがおすすめです。
住宅ローンにはさまざまな融資元があるので、まずそちらの種類を確認しておきましょう。

住宅ローンの種類①民間融資

住宅ローンのなかでも数が多いのは、民間融資です。
民間融資の主体は銀行で、ほかにも住宅ローン専門会社や生命保険会社などが取り扱っていることがあります。
豊富な選択肢があるので、ご自身に適した条件の住宅ローンを見つけやすいでしょう。
また、融資元によってさまざまなサービスがおこなわれていることも着目したいポイントです。
たとえば、インターネットで手続きすると手数料を抑えられるサービスや、住宅ローンを契約するとその会社や関連会社のサービスを受けられることなどがあります。

住宅ローンの種類②公的融資

公的融資は、公的機関がおこなっている融資です。
おもなものには、財形融資と自治体融資の2種類が挙げられます。
財形融資は、勤務先で財形貯蓄をおこなっている方が利用できます。
自治体融資は、都道府県や市町村が独自におこなっている融資です。
自治体融資には自治体が直接融資をするタイプだけではなく、所定の金融機関の利子が優遇されるタイプなどもあります。
子育て世帯が不動産を購入して親世帯と同居するなど、一定の条件を満たすと補助金が出るタイプもあります。
融資をおこなっていない自治体もあるので、詳細を知りたいときは、勤務先や購入する不動産がある自治体に問い合わせてみましょう。

住宅ローンの種類③協調融資

協調融資とは、民間融資と公的融資の中間に位置する融資です。
代表的なものには、フラット35が挙げられます。
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している融資です。
大きな特徴は、最長35年間固定金利が適用されることです。
借入期間中に金利が変わらないので、返済計画が狂ってしまう心配がありません。

不動産購入時に利用する住宅ローンを選ぶ際のポイントとは

住宅ローンの返済は長期間続くので、慎重に選ぶことが大切です。
住宅ローンがご自身に適していないと、生活に支障が生じてしまうかもしれません。
ご自身に適した住宅ローンを選ぶためには、さまざまなポイントが挙げられます。
そのなかでもとくに押さえておきたい3つのポイントについて、それぞれ確認しておきましょう。

不動産購入時に住宅ローンを選ぶ際のポイント①金利

金利とは、借りた金額に対して発生する利息の割合のことです。
住宅ローンを借りた場合は、借りたお金である元金にくわえて金利も支払う必要があります。
借りた金額は同じでも、金利が違うと支払いの合計金額が変わります。
金利が高いほど最終的な支払いの合計金額は高くなるので、住宅ローンを選ぶ際は重要なポイントになるでしょう。
なお、金利を検討する際は割合だけではなく、タイプの選択も大切です。
金利のタイプには借入期間中に割合が変わる変動型や、割合が変わらない固定型があります。
どちらにもメリットとデメリットがあり、選択によって最終的な支払いの合計金額が変わる可能性もあるので、慎重に考えなくてはなりません。
金利のタイプに関しては、次の章で解説します。

不動産購入時に住宅ローンを選ぶ際のポイント②返済期間

返済期間も、住宅ローンを選ぶ際の重要なポイントです。
返済期間が変わると、最終的な支払いの合計金額も変わります。
また、現役で働いているときは問題なくても、定年を迎えて収入が減ると返済が厳しくなる可能性があります。
そのため、住宅ローンを検討する際はライフプランを考慮することもポイントです。
可能であれば、定年退職までに返済が終わるように設定すると良いでしょう。

不動産購入時に住宅ローンを選ぶ際のポイント③利用条件

住宅ローンにはたくさんの種類があり、なかには利用条件が設定されているものもあります。
利用条件が設定されている住宅ローンは、金利が低めだったり優遇されたりなどのメリットを得られることが多いでしょう。
たとえば、財形融資には1年以上貯蓄をしていることや、残高が50万円以上などの条件がありますが、金利は比較的低く設定されています。
フラット35には、条件を満たすと一定期間金利が引き下げられる「【フラット35】S」があります。
返済の負担を少しでも減らすためには、条件を満たす住宅ローンがあるかどうかを調べることもポイントです。

不動産購入時に押さえておきたい住宅ローンの金利のタイプとは

不動産の購入時に利用する住宅ローンを選ぶ際にはさまざまなポイントがありますが、大きなポイントはやはり金利でしょう。
先述のとおり、金利には変動型と固定型があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
また、固定型には全期間固定のパターンもあれば、固定期間を選択するパターンもあります。
そこで、おもな金利のタイプである変動金利型と全期間固定金利型、固定期間選択型の3つについて、メリットなどを確認してみましょう。

金利のタイプ①変動金利型

変動金利型とは、借入期間中に金利が変動する可能性のあるタイプです。
一般的に金利は半年ごと、返済額は5年に1回ほどのペースで見直されます。
借入当初の金利は低めですが、将来金利や返済額が上がるリスクがあることには注意が必要です。
近年の市況をふまえると、数年以内に金利が急上昇することはそれほどないと考えられます。
けれど、住宅ローンの借入期間は長いので、そのあいだに市況が大きく変動する可能性はあります。
そのため、変動金利型を検討する場合は、将来金利や返済額が上がっても返済できるかどうかをしっかりと考えましょう。

金利のタイプ②全期間固定金利型

全期間固定金利型は、借入期間中の金利が変わらないタイプです。
金利や返済額が決まっているので安心感があり、将来の資金計画を立てやすいこともメリットです。
ただし、変動金利型に比べると金利が高めであるため、こちらのほうが支払いの合計金額が高くなる可能性はあります。

金利のタイプ③固定期間選択型

固定期間選択型とは、固定期間を選択できるタイプです。
固定期間は2年や5年、10年や20年などのなかから選ぶことができます。
固定期間が終わったときの対応は商品によって異なり、改めて固定期間を選ぶタイプや、固定期間選択型と変動型のいずれかを選ぶタイプなどがあります。
臨機応変に変更できて、どちらのメリットも得られる可能性のあることは、固定期間選択型の大きな魅力でしょう。

まとめ

不動産を購入する際の住宅ローンには、さまざまな種類があります。
住宅ローンの返済は長期間続くので、ご自身に適したものを選ぶことが大切です。
金利や返済期間などによって最終的な支払いの合計金額が変わるので、不動産を購入する際は、しっかりとシミュレーションをしたうえで住宅ローンを選びましょう。