不動産購入の年収目安について!予算の計算方法や住宅ローンも解説

不動産購入の年収目安について!予算の計算方法や住宅ローンも解説

不動産を購入する際には、事前に必要な予算を正確に把握しておくことが大切です。
年収や頭金の額に応じて、購入可能な物件の価格や住宅ローンの借入可能額は大きく変わります。
この記事では、不動産購入時の予算設定の目安や計算方法、住宅ローン返済比率のポイントを解説します。

不動産を購入するために必要な予算はどれくらいか

不動産を購入するために必要な予算はどれくらいか

不動産の購入を検討する際、予算の設定は非常に重要です。
適切な予算を把握することで、物件探しの範囲を明確にできるだけでなく、将来的な返済負担を見通しやすくなります。
頭金をどの程度用意するかや年収に対してどのくらいの金額を借り入れるかは、毎月の支出に大きく影響を与えます。
こうした要素を総合的に考慮することで、資金計画の精度が高まり、購入後も安定した家計管理をおこないやすくなるでしょう。
また、将来の家族構成や医療費などの支出増加を見越しておくことで、長期的に無理のない返済を続ける保険にもなります。

年収倍率を基準にした予算の目安

一般的には、不動産購入時の予算は、年収の5倍から7倍程度が目安とされています。
たとえば、年収500万円であれば、2500万円から3500万円程度の物件を視野に入れることができ、この範囲なら返済の負担も比較的抑えやすいといわれます。
ただし、年収倍率はあくまで目安であるため、教育費や生活費などの支出状況によって、適切な予算は異なるので注意しましょう。
今後の昇給や家族構成の変化、転職などによる収入の増減を想定しておくことも、予算オーバーを防ぐために欠かせません。
子どもの教育費や習い事が増える時期は、返済の見直しが重要で、年収倍率だけに依存しない計画が求められます。

頭金の役割と必要な金額の目安

頭金とは、物件価格の一部を自己資金で支払う金額を指します。
一般的には、物件価格の20%程度を用意するのが望ましいとされ、3000万円の物件であれば600万円前後が目安です。
頭金を多く用意すると、月々の返済額を減らせるだけでなく、融資審査で優位に働き、より低い金利でローンを組める可能性があります。
一方、頭金の準備に全ての貯蓄を回してしまうと、緊急時の資金不足に陥るリスクもあるため、バランスを考慮して決定する必要があります。
金利がわずかでも異なると、長期的な総返済額に大きな差が出る場合があるため、無理のない範囲で頭金を確保することが重要です。
頭金を増やすために親族から資金援助を受ける場合、贈与税の対象となるか詳細を確認しながら手続きを進める必要があります。

借入可能額の計算方法

借入可能額は、年収や既存の負債、金利、返済期間などを総合的に考慮して金融機関が審査します。
返済負担率(年間返済額が年収に占める割合)が25%から35%程度に設定されることが多く、年収600万円の場合は年間返済額が150万円から210万円、月々に換算すると12万5000円から17万5000円程度が目安になります。
また、借入金利は固定金利や変動金利などのタイプによって異なり、変動金利を選ぶ場合は将来的に金利が上昇するリスクも念頭に置かなければなりません。
こうした基準を踏まえながら、実際にはローンシミュレーションを使って返済計画を立てると、より具体的な借入可能額を把握できます。
また、転職や起業の予定がある場合は、審査基準が変わることもあるため、早めに比較して条件を検討しておくと安心です。

不動産を購入するための予算の計算の仕方

不動産を購入するための予算の計算の仕方

不動産を購入する際には、借入可能額や返済シミュレーションを把握し、長期的に無理のない返済計画を組むことが大切です。
ここでは、具体的な計算方法とシミュレーションの活用について解説します。
短期的な収支だけでなく、将来的なライフイベントや金利の変動にも備えた計画を立案することで、購入後の家計を安定させることができます。
たとえば、退職後の年金生活を想定して返済計画を立てると、収入減の時期も余裕を持って長期的に支出管理が可能です。

借入可能額の具体的な計算方法

借入可能額を算出する際は、年収、返済期間、金利などを基に、月々の返済額が収入に対して過度に大きくならないよう調整します。
たとえば、金利が年1.2%で返済期間35年の場合、借入額3000万円なら毎月約8万7千円の返済額です。
この計算には、借入額×{月利×(1+月利)^返済回数}÷{(1+月利)^返済回数-1}という方式が用いられます。
月利は年利を12で割ることで求められ、返済回数は35年なら420回です。
数字上の計算だけでなく、家族構成の将来的な変化やボーナス収入の有無などを踏まえたシミュレーションをおこなうことで、より現実的な返済計画を立てることができます。
ボーナスが不安定な職場ではボーナス払いを控えるなど、ライフスタイルに合わせた追加調整で負担を軽減できます。

住宅ローンシミュレーションを活用する方法

住宅ローンシミュレーションは、借入希望額や返済期間、金利などを入力するだけで毎月の返済額や総返済額を素早く試算できる便利なツールです。
ボーナス返済や繰上げ返済を想定したシミュレーションにも対応している場合が多いため、家計の状況に合わせた返済スケジュールを検討できます。
また、固定金利や変動金利といった金利タイプの違いによる返済額の差も比較できるため、自身に最適なローン商品を検討する際の判断材料として役立ちます。
ただし、シミュレーション結果はあくまで目安であり、最終的には金融機関の審査や市場金利の動向によって、実際の借入条件が決まる点を覚えておきましょう。
複数の金融機関のシミュレーションを比較し、総返済額だけでなく将来的な金利変動リスクにも目を向けることが大切です。
各シミュレーション結果を記録しておけば、金利変動時や家計変化時に再比較しやすい点が大きなメリットです。

住宅ローンの返済比率の概要

住宅ローンの返済比率の概要

住宅ローンの返済比率とは

住宅ローンの返済比率とは、年収に対する年間返済額の割合を指し、借入者の返済能力を測る重要な指標です。
たとえば、年収500万円で年間返済額が150万円であれば、返済比率は30%になります。
一般的に、返済比率が高いほど家計への負担が大きくなり、金融機関の審査でも不利になる可能性があります。
とくに、他のローン(自動車ローンや教育ローンなど)を抱えている場合は、これらの返済も含めた総返済額を考慮して比率を算出しなくてはなりません。
収入変動が大きい自営業者やフリーランスは、返済比率を低めに設定して安全策を講じる場合もあります。

返済比率の目安と適切な負担割合

多くの金融機関では、年収400万円未満なら返済比率30%、400万円以上なら35%を上限とすることが多いです。
しかし、実際には手取り収入の20%から25%程度に収まる返済額が理想的といわれています。
返済が長期にわたる住宅ローンでは、将来的な収入変化や家族構成の変化も考慮し、無理のない返済比率を設定することが大切です。
たとえば、子どもの進学費用や車の買い替えなど、まとまった資金が必要になる時期を見越して返済プランを組むことで、家計の負担を過度に増やさずに済みます。
こうした視点を持つことで、返済の長期化によるストレスを軽減し、心身ともにゆとりのある暮らしを実現しやすくなります。
また、住宅ローン控除を受けられても返済比率が高いと、生活費を圧迫する恐れがあるので注意しましょう。
金利が上昇すると、返済額が想定以上に増える可能性もあるため、複数のシナリオを想定して負担額を見極めましょう。

まとめ

不動産を購入する際の予算設定は、年収や頭金の額、返済比率などを総合的に考慮しておこなう必要があります。
年収倍率を目安に検討しつつ、頭金の準備や住宅ローンのシミュレーションを活用して、将来的な家計の負担をイメージしながら計画を立てましょう。
返済比率を適切に設定し、無理のない範囲で月々の返済を続けられるようにすることが重要です。



この記事の執筆者

このブログの担当者 森 友美

◇ 保有資格:宅地建物取引主任者、宅建パーソナル

◇ 業界13年

一宮市は、名古屋へのアクセスも良く、住環境も整った人気エリア。そんな魅力ある地域で、「空き家をどうすればいい?」「相続した土地を売るには?」などのお悩みから、「この街で家を買いたい!」というご相談まで、毎日のようにいろんなお声をいただいています。特に空き家に関してはお任せください!お客様に合った方法をご提案します!